レベル7

宗教・心理・社会・思想・哲学・教育
著者/監督or主演東京新聞原発事故取材班

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スメルジャコフ [2013年01月09日(水)]

評価:



朝日新聞連載を取りまとめた「プロテウスの罠」に引き続き、
東京新聞の本書を読んでみた。

前者は、取材対象を被災者まで広げ、ストーリィを語っている。
「僕らは弱い者の味方である」という朝日新聞全体のトーンが
関係しているのだろうか。それに比べると、後者はクールである。

本書を読んだ感想をいくつかメモしておこう。

現場の人たちの決死の努力で、最悪の事態が避けられた。
吉田所長以下、現場の有志により、手作業でベントが行われていなかったら、
首都圏をはじめ東日本全体にまで、放射能が拡散した可能性がある。
管直人の原発事故対応が避難されているが、一点、現場に、
ベントを開ける決死隊を作るよう「恫喝」したのは、
評価されても良いのかも知れない。

スリーマイルの原発事故の核燃料棒の取り出しは、
当初の予定を2年上回り、結局、4年かかった。
すべての処理を終えるのに、11年かかった。
スリーマイルは原子炉に水を張ることができたが、
福島の場合は、格納容器まで損傷していて、
水張りがうまくいかない可能性がある。
さらに、スリーマイルは1基だけだが、
福島は4基すべてを廃炉しなくてはならない。

文科省により研究炉と医療用の放射性廃棄物
(2百リットルのドラム缶53万本)を廃棄する予定だが、
いまだに埋設地の予定が立っていない。

このことを勘案するだけでも、
福島第一原発の処理が容易でないことが想像に固くない。


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すみません、取り乱しました。
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