空海の風景(下)

時代小説・歴史・伝奇
著者/監督or主演司馬遼太郎

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評価
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スメルジャコフ [2010年09月28日(火)]

評価:


最澄は、越州の順暁から密教の書を写して持ち帰った。
だが、順は傍流の人であった。

一方、空海は金剛と大日の両方を一身に集めた(即ち本流の)
志果に密教を学んだ。

最澄は空海に手紙を送り、
唐から持ち帰った書の写しを借りる事を請うた。

しかし顕教に対し、
密教は師から直接教えを請い自分で体得するものである。

その点で、空海は最澄を疎んじたかも知れない。

本書は政治的、社会的な視点から空海を眺めた感じが強い。
空海よりも、むしろ平城、平安初期の様子を知る入り口として、
興味深い。とりわけ、平城と嵯峨の政治的なやり取りは面白い。
司馬氏の魅力は、政治、戦さに関する説得力にあるのではないか。


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すみません、取り乱しました。