ヘミングウェイ短編集2

小説・古典
著者ヘミングウェイ
翻訳高見浩

この本を読書記録に登録する。

読者ナンバー
パスワード (パスワードを忘れた場合はこちらから調べられます。)
評価
コメント
 

スメルジャコフ [2009年11月13日(金)]

評価:



20世紀前半、社会的矛盾で社会が行きづまっていた。
オピニオンリーダーたちの多くは、左翼化していったようだ。

それに対して、フィッツジェラルドやヘミングウェイは、社会と没交渉で、
自分たちのスタイルを、つらぬいたと思う。

当短編集は、世界恐慌前後に書かれたもので、
世間一般が苦しんでいるとき、ヘミングウェイはアフリカで狩りをし、
キーウェストで釣りを楽しむ日々を送っていた(当然、批判があったようだ)

ヘミングウェイは、いっけん、戦いを好むマッチョな印象があるが、
内心、ナイーブな精神を持った人で、短編によっては、作者の死の予感さえ感
じさせる。

時代が下るが、レイモンド・カーヴァーは、とくに戦いを好む人ではなかったが、必然的にトラブルに巻き込まれ、不器用ゆえ、よろよろした人だと思う。
でもサ、小説や詩には、再生を感じさせるものがあるんだよね。救いがあった
と思う。そう考えると、ヘミングウェイは不幸だよ。


top
by/ ホームページ制作・グラフィック・WEBデザイン 8pweb
すみません、取り乱しました。